我々はなぜコミュニティをやっているのか?

9月19日と20日は、Google Cloud Next Tokyo 2018 が開催されました。僕は Community Booth というところで、Google アシスタント 関連の相談に答えるべく2日間そこにいました。しかし、実際には Google アシスタントに関する相談はほとんどなく、その代わりに 「コミュニティって、なに?」っていう質問を多く受けました。

もう10年以上、開発者コミュニティというものに参加したり主催したりしてきて、「コミュニティ」というものが既に僕の中で 当たり前の存在になっています。だから、改めて「コミュニティって、なに?」って聞かれても、「あれ、言葉にすると・・・ なんだっけ?」と思ってしまった自分がいました。

そこで、改めて「なぜコミィニティに参加し、主催することすら自分はしているのか?」を考えてみました。その Community Booth にて、他の方々も同じテーマで文章を作り、ディスプレイに映し出していたので、僕も言葉にしてみました。考えた結果が、以下です。

なんか改めて自分の考えを言葉にするのは恥ずかしいですが、はい、こんな感じで僕は考えています。

我々はなぜコミュニティをやっているのか?

GDE (Google Developers Expert) : Yoichiro

Google が提供する Platform は、それを使った数多くの Apps / Services が登場し数多くの人々がそれらを利用して始めて 成り立ちます。Platform をより詳しく知れば知るほど、活用できればできるほど、Apps / Services も良いものになり、 そしてそれらの開発は楽しいものになります。

多くの開発者が「より楽しく」開発ができるように、そして Google が提供するPlatform を「より良く」していくために、 開発者が集まり、知見を共有し、そしてフィードバックをしていくことで「より良い世界に変えていく」その原動力として 開発者コミュニティは重要だと信じています。

注) 上図は実際に Community Booth で映し出されていたスライドです。

もう少し言うと

何でもそうだと思うんですが、どうせやるなら、それについて上手くなった方が、よりそれが楽しくなると思うんです。

そして、上手くなるにはお手本が必要だし、壁に当たった際に頼れる人が必要です。そして、いつか自分が頼られる存在に なりたいと思うでしょうし、上手くなればなるほど、頼られることも多くなります。そんなことがいろんな人々の間で どんどんどんどん行われれば、みんなが成長するし、その中で思いも寄らない発見もあるだろうし、今までできなかった ことができるようになるだろうし、もっと○○があれば楽しめるのに!と提案することさえできるようになります。

そんなことが起きた技術は、そう簡単には廃れることはなくなるし、秒単位で磨かれていくことでしょう。そして、 その中で切磋琢磨し合うこともあるでしょうし、助け合うこともあるはずで、それはつまり非常に強い結束を持つ人間関係が 次々と構築されていくわけです。そう、まさにそれはコミュニティです。

もちろん、いつまでも特定の技術が全盛でいられることはなく、いつかは廃れます。でも、コミュニティが形成され、上記の ような活動が活発になればなるほど、その技術の全盛期は計り知れない価値を生み出します。そして、その技術が廃れ始める 頃には、それらの活動を元にして、きっとより良い新しい技術が作り出されているはずです。

それだけ開発者コミュニティは重要な意味を持っていると思っていますし、どうせなら、そういったコミュニティを主導して いけるソフトウェアエンジニアになりたいな、と思っています。

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