良いコードには,いろんなコードが集まってくる
オープンソースが当たり前になった現在では,ユーザの人気というか,採用されるオープンソースプロダクトの取捨選択が,すごい極端な結果として現れるようになった。つまり,多くの場合,良いオープンソースプロダクトは見通しの良いコードであり,良いコードには多くの人が集まってくるっていう構図である。当たり前の話だけど。
でも,良いコードに集まってくるのは,どうやら何も人間だけではないっぽい。例えば,これ。
IBM、エクリプス財団に「Rational Unified Process」のコードを提供 by ZDNet Japan
http://japan.zdnet.com/news/devsys/story/0,2000052522,20088790,00.htm?ref=rss
Eclipseはソフトウェアの基盤として,現存するソフトウェアの中でも最も優れたものだ。もちろんEclipseはオープンソースプロダクトであり,そのコードも良質である。そんなEclipseには,多くの 子プロジェクトがあって,その多くは独立したプロダクトから寄与されたソースコードが原本となっている。
つまり,元々商用プロダクトだったソフトウェアが,次々と良いオープンソースプロダクトに集まってきているという流れが主流になってきたということだろう。しかも,集まってきたソフトウェアに関しても,オープンな状態に変化していることが,注目すべき点だ。
ある企業内だけで(主にパッケージ)プロダクトを作っていた今までの形態では,こんな流れはあり得ない。オープンというキーワードによって,多くの人間によって良いコードが生き残り,さらに良いコードに別のコードが呼び寄せられて,プロダクトがますます成長していく,という図式が見て取れる。ソフトウェアの成長過程が,オープン化によってより進化した,と言えるだろう。もう1企業がソフトウェア・パッケージを継続支配する時代は,終わったと言えるのかもしれない。
ま,上記の記事はIBM社の動きなので,「なーんだ,内輪での話じゃん」という感想かもしれない。けれど,世界中で多くの開発者がプラグインを作ってEclipseというプロダクトにコードを寄せているという動きが,ソフトウェア業界全体の流れとなってきていることは確かだ。
もちろん,僕もコードを寄せている一人である。(w