僕のJavaOne Tokyo 2005

11月8日~10日に行われたJavaOne Toyko 2005。そのイベントへの参加の仕方は,たぶん誰よりも違った形だったに違いない。

今年のJavaOneの特徴は,何と言っても一般からセッションを公募したことだろう。より現場に近い声が聞けるし,単にAPIの紹介にとらわれない,現実的な解をいろいろと聞けたはずだ。

もちろん,知り合いと共に僕も一般公募セッションに応募した。しかし,残念ながら落選。「 規約をプラグインに - Eclipseで自作する現場本位の開発フレームワーク」のセッションは,幻になってしまった。もともと「 Eclipseプラグイン開発Blog」を書いてる自分としては,商用のIDEに頼らなくても,自分なりの開発ツールを自分の手で書ける時代が到来していることを広く知らしめたかったのだが,叶わなかった。

でも,それじゃ僕のJavaOneはつまらないものになってしまう。もう一つ,僕にはアイディアがあった。そこで応募したのが,「Night for Java Technology」だ。昔はJava Nightと呼んでいたイベントで,ようはソフトウェア・コンテストだ。

応募したソフトウェアは,「IP Messenger for Eclipse」。ようは,IP MessengerのEclipseプラグイン化である。スナップショットはこんな感じ。

ただのIP Messengerの移植じゃつまらないので,プロトコルはIP Messengerなんだけど,チャット形式にしてみたり,ソースコードのマーキングを議論参加者と共有できたり,議論のログをWikiに出力して議事録としてページを自動生成できたり,といった機能を搭載してみた。さらに,Night for Javaには,外人さんもいっぱい参加するはずなので,メッセージを日本語⇔英語に翻訳してくれる機能も搭載。一人で適当に作った割には,かなりの機能を作りこんだ。

当初Sunに問い合わせしたときには,人数不足で締め切りを伸ばすってことだったが,最終的には15組以上の応募があった模様。事前審査ということで,用賀のSunまで出向いて,プレゼンを行うことになった。

他にも応募者が来ていて,午前の部は8組(7組だったかも)の事前プレゼンが実施された。当日の審査員の方々もいらしていたのだが,コメントの辛いこと辛いこと。。。でも,Sunのこのイベントへの真剣さが伝わってきて,何も準備していなかった自分に大反省した。

8組中半分がLG3Dを題材としたもので,視覚的にもかなり派手なものばかり。その中で僕のIP Messenger for Eclipseは,実用度では負けないと思うけど,お祭り風なものでは決してないので,かなり見劣りしたかも。しかも「NetBeansには同じような機能があるんだよねぇ」というコメントを受け,噂には知っていたけど,いざ言われてしまうと,「落選」という文字が頭に浮かんでしまった。

1週間後に届いたメールには,やはり「残念ながら」の文字が書かれていた。怖くてメールを一人で見れなかったので,知り合いに一緒に見てもらった。(I村さん,ありがとう!)

セッション,Night for Java,連続して落選。参加したくてもできなかった僕に残された道は,自腹切って「有料パス」を買って参加することだけだった。前からJavaOneは休ませてくれと頼んであったので,3万円ちょい払ってパスをGet。

しかし,当日は今参加している本職のプロジェクトの大事な大事なキックオフ飲み会。せめて審査を通った作品だけでも見たいと思って有料パスを手に入れたのに,それすらも叶わぬことに。

天はそこまで僕をJavaOneに参加させてくれないのか。

結局,僕はJavaOneの単なるスポンサーになった,という結果だ。「メタルスポンサー」として名前だけでもHPに載せてください,Sunの皆さま。(嘘

よくよく考えると,僕が応募したセッションとNight for Javaの両方とも,Eclipseをかなり前面に押し出したものだ。NetBeans5がそろそろ登場する予定だし,SunとしてはNetBeansを大々的に広めたいというメッセージが今回のJavaOneにはあったはず。そんなときに「Eclipseでいい感じ」って言っても,僕がSunの社員だったらやっぱり落選させるだろうな。

あまりにも哀れな僕を見て,Dukeマウスをくれた「まも」さん,ありがとうございます。

SOAのセッション準備を手伝うことができなくて,ごめんなさいでした。< セッションメンバーの皆さん

「今回のこの悔しさをバネに,次のJavaOneこそ参加してやるぜ!」と,今後も精進する次第である。

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