なぜオンライン授業でテレビを使わないのか?

2020年5月9日現在、多くの子供達が学校に登校できていません。我が娘もその中の一人です。幸いなことに、娘が入学した学校ではZoomなどを使ったオンライン授業が開始されていて、午前中はしっかりと4時限分の授業が行われています。ただ、そういった授業が行われている学校は本当に少なく、多くの学校ではプリントを配って終わり、という話を耳にしています。

オンライン授業 = インターネット?

この「オンライン授業」という言葉なのですが、この言葉が意味するのは、「インターネットを使った動画配信や双方向でのやり取りによる授業」を指していることがほとんどのようです。僕もその印象が強いですし、それが本当に多くの学校で実現されれば、それは素晴らしいことです。

ただ、よく指摘される問題として、「学校側が設備を整えたとしても、生徒の家庭側が十分な設備があるとは言えないのでは?」があります。 光回線の家庭への普及率は7割を超えている という統計もありますが、教育を受ける環境に差があってはなりませんので、基本的には全世帯が同じレベルの環境を準備することが求められます。が、リモートワークの急増によって、光回線であっても速度がものすごく遅いということも起きているようです。また、PCやタブレット、スマートフォンのどれが家庭にあって、オンライン授業で使える端末をどれにするのかによっても、画面サイズが授業を受ける際の「受けやすさ」に直接影響を与えてしまうことは明らかです。

自治体によっては、家庭側の環境を整えるために、予算を組んで対応を始めているようです。しかし、これも自治体ごとに異なってきますので、「都道府県市区町村のどこに住んでいるかによって環境が異なる」ということも発生してくるでしょう。これにより、住んでる場所によって教育格差が発生します。

インターネットを前提としたオンライン授業の環境を整えていくことは、早急にやらなければなりません。しかし、簡単ではないことも事実です。今や「待ったなし」の状況であり、時間がかかる施策を進めていくことと同時に、「今できること」もやっていかなければなりません。

せめて小学生、中学生に対して今できることはないのか?

高等学校や大学などに関しては、全員が進学するわけではないし、教育の内容も学校ごとに異なりますので、個々の学校がオンライン授業の環境を整えていけば良いかと思います。それよりも急がなければならないこと、それは「小学校、中学校」です。

さまざまなプラスアルファな工夫で「うちの自治体の教育水準は他よりも上です」と教育委員会が頑張っているところもあるでしょうけど、基本的には「文科省が決めた教育課程」に沿って教育が行われていることが最低限かと思います。つまり、最低限の教育の提供に関しては(教科の差はあれど)個々の学校に依存せず、どの学校でも同じはなずです。

つまり、提供する教材は同じで良いはず。

この前提に立てば、双方向のオンライン授業を実現することを最初に考えるのではなく、その手前にある「目の前で先生が黒板を使って授業をしている(= 生徒に何かを説明している)」状態を作ること、それをまずはやればいいんじゃないかと。双方向ではなく、一方通行の動画配信プラットフォームさえあれば、まずはいいんじゃないかと、思うわけです。

ほとんどの家庭に既に備わっている動画配信プラットフォーム、何か思い当たる端末、ありますよね?

そう、「テレビ」です。

テレビを使った授業の配信をまずやればいいのでは?

せめて小学生向け、中学生向けの授業については、放送大学と同じように、まずは授業を教師が録画してそれを番組として組み立て、テレビ放送に乗せる。生徒は決められた番組構成に沿ってその授業を20分間視聴し、残りの時間をプリントの課題に充てる、っていう感じで、普通に成り立つんじゃないかって思うんです。

いまテレビを見ると、バラエティ番組が新型コロナウイルスの国の対策を批判してたり、昔のドラマの再放送だったり再編集だったりを放送しまくってる。どの局も同じ。テレビというこんなにも多くの世帯に普及している動画配信プラットフォームはないのに、全く活用されていない。なんでなんですかね?

全番組そうしなくていい。例えば40分間で1回の授業を民放4局で分担していけば、全放送の中でオンライン授業分の番組の占める割合はとても低い。それでも現状よりも遙かに多くの子供達に教育の機会を与えられるはずです。

家庭側のインターネット環境やデバイス環境を整備するよりも、遙かに現実的だと思っています。なぜかというと、テレビ局、文科省、自治体、教育委員会、学校、という提供側が頑張れば良い話だからです。子供がいる全世帯の数よりも、遙かに少ない。全世帯にマスクを迅速に配れないのに、ネット環境の整備を多くの世帯になんて、できないでしょ?

まとめ

きっと大人の世界側のドロドロとした「大きな壁」があって、「そんな簡単なことじゃねーんだよ」ってことなんだと思います。でも、いまはそんなことを言ってる場合じゃないわけで、将来の日本を背負う子供達のことを考えたら、いろんな人が一肌脱いで「変化」していかないといけないと思うんです。

僕が住んでいるのは埼玉県です。せめて埼玉県内の小中学校向けに、テレ玉がそういう動きを初めてくれないかなぁ、と期待しています。

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Yoichiro

(よういちろう)