Kailh Choc V1キーソケットの取り付けには向きがあった

現在販売させていただいているLunakey Miniは、Cherry MX互換のキースイッチの他に、キーがノートパソコンのような高さが低い形状、いわゆるロープロファイルなKailh Choc V1というキースイッチにも同時に対応しています。

Lunakey mini rev5 (ベースキット) - Kichi Keyboard

Lunakey Mini - 遊舎工房

こういうやつです。

で、キースイッチはいろいろな種類があって、試行錯誤をしないと自分にあったものを見つけることができないため、Lunakey Miniではキーソケットという部品を採用しています。これにより、キースイッチを基板に直接ハンダ付けする必要がなくなり、キースイッチを抜き差しすることができるようになります。

こういう部品です。

このキーソケットという部品ですが、Cherry MX互換キースイッチ向けと、Kailh Choc V1向けで、部品の形状が異なります。

上の写真の「Kailh」と書かれている部品は、Kailh Choc V1向けのキーソケットです。そして、下の写真が、Cherry MX互換キースイッチ向けのキーソケットです。

Cherry MX互換のキーソケットは、その形状からして、明らかに取り付け向きがはっきりとわかります。基板のシルクがあっている限り、「あ、この向きに合わせればいいんだな」と明確に方向を合わせることが直感的にできます。反対に取り付けてしまっても、あとから見てとてもわかり易いミスです。

では、Kailh Choc V1のキーソケットには向きがあるのでしょうか?

昨日(2021年1月18日)まで、僕はKailh Choc V1のキーソケットには向きはなく、左右どちら向きに取り付けても一緒だと思っていました。

さっきの写真をもう一度掲載しますが、実はこれ、反対に取り付けてしまっています。

そう、Kailh Choc V1向けのキーソケットには、正しく取り付けるための向きが、ちゃんと存在するのです。

キーソケットの形状をよく見てみると、角が欠けていない方と、角が欠けている方と、それぞれ形状が異なっています。

この形状は「おしゃれ」目的ではなく、左右をちゃんと区別するために形状が異なっています。

そして、黒い部分の形状が異なっているだけでなく、実はキースイッチにも秘密があります。Kailh Choc V1のキースイッチは端子が2本出ているのですが、なんとその端子の厚みがそれぞれ異なっているのです。

Kailh Choc V1のキーソケットは、キースイッチの端子の厚みに合わせて作られています。つまり、目視では全く同じに見える端子が刺さる場所の寸法が、その厚みに合わせて左右で違っています。

これは、データシートには載っていません。実寸をしてわかることです。

この厚みの違いは、以下のサイト掲載された写真を見ることで、はっきりとわかります。

Kailh Choc ソケットの方向について - Self-Made Keyboards in Japan

つまり、キーソケットを逆に取り付けてしまうと、「厚みのある側の端子を、狭い方の端子受けに挿す」ということになります。そうなると、細い穴に無理に太いものを差し込むことになるので、当然まわりが圧迫され、最悪の場合は樹脂の部分が割れることになり、その結果接触不良が起きてもおかしくない、という可能性が出てくるわけです。

では、どっち向きが正解なのか?以下の写真が正解です。

  • 角が欠けていない方が、外側。
  • 角が欠けている方が、内側。

という感じになります。

では、逆に取り付けてしまったら、直ちにキーソケットが破損されてしまうのか?というと、今までの僕の個人的な経験では、1度も割れてしまったことはなかったです。また、抜き差しする際に「確かに言われて見れば、片方の足だけキツイかな」と思うことが時々あるかな程度で、方向があることを知らなければ、きっとほとんどの方は体感できないんじゃないか、という印象があります。

また、ちゃんとキースイッチはソケットが逆でも動作します。可能性の問題なので「絶対に接触不良は起きない」とは言い切れませんが、経験上では接触不良になったことはなかったです。

ただし、長く使っていくためには、この正しい方向をちゃんと守って取り付けを行うべきかなと思います。キーソケットが逆に取り付けられていれば、理論上はキースイッチを抜き差しする回数が正常よりも少ない回数で、接触不良が起きることになります。良くないですね。

昨日、ちゃんと理解しないまま、方向を合わせて取り付けたのですが、見事に全部反対という結果となり、1時間ほど放心状態でした。おかげで、今日は寝不足です。

このKailh Choc V1向けキーソケットには向きがちゃんとあるんだぜ問題ですが、

  • 実際に逆に取り付けたとしても、破損など大きな問題が発生する可能性は、取り付け直後ではかなり低い。
  • データシートを見ても、左右の寸法の違いが載っていない。
  • Kailh Choc V1向けキーソケットを採用している自作キーボードキットのビルドガイドのほとんどは、キーソケットの取り付け方法に関する指示や言及がない。

という要因から、もしかしたら知らない人がほとんどなんじゃないか、と推測しています。

最後に、正しい向きはこれだ、という写真をもう一度掲載しておきます。

地雷を踏んでしまった感が強いですが、ひとつこれでまた勉強できたかな、と思っています。

ロープロファイル対応された自作キーボードキットの組み立てをご検討されている方々、くれぐれもご注意ください。。。

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