怪我人続出!?

日本が価値点向上に乗り出した。 「 体操高難度の演技にボーナス点付加を設定」 - 日刊スポーツ アテネ五輪までの体操は,C難度やD難度の技の組み合わせによって全体の価値点を上げ,その完成度が評価された。つまり,単発の大技を出しても,高得点に直接結びつかない。それは,アテネ五輪での中野大輔選手の平行棒種目別決勝の演技に対する評価が表していた。 しかし,現行のルールでは,姿勢欠点などの減点の割合が,全体の演技価値点と比べて,とても低いように感じる。多少姿勢が崩れても,難しい演技をやったほうが高得点につながる。 世界の流れが難しい技を推奨しているために,良い成績を収めるためにはその流れに乗っていかないとダメなことは仕方がない。しかし,選手にしてみれば,技の追求が「洗練」ではなく「挑戦」ばかりになってしまい,練習の段階で面白みがなくなってしまうのではないだろうか。 アテネ五輪は,ジュニアからの基礎練習の徹底が実った。しかし,今後のジュニアに対する強化について,難しい技を推奨するようなら,練習の段階で多くの怪我人を出し,成長の芽を摘んでしまう気がしてならない。 体操はサーカスではない。例えば,自由演技は現行の基準でいくとするなら,規定演技の復活をしたらいいんじゃないだろうか。体操選手として誰が優れた能力を持っているかを計る尺度としては,自由演技よりも規定演技が適していると思う。フィギアスケートだって,ショートプログラムという規定演技があるんだし。 今までも努力してきてくれていると思うが,もっと日本体操協会には,世界に対する「本当の体操競技の採点基準」をアピールしていって欲しい。1体操ファンからの願いである。

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