ダンボールでキースイッチプレートを作ってみた話

最近すっかり自作キーボード沼に使っているのですが、自作キーボードキットを2つほど組み立ててどっちも使っています。それで満足かというとそうではなくて、やはりいつかは自分で設計したキーボードを使ってみたいな、という目標を持つに至りました。

いろいろ勉強を始めているのですが、基板の設計と同じくらい重要かつ自作キーボードならではの特徴として、「キー配列」があります。このキー配列をどうするかが、キーボードの個性を決めると言っても過言ではないでしょう。

個人的には、ロープロファイルはノートパソコンで十分かなと思っていて、普段使うキーボードはCherry MX互換のキーが良いかなと思ってます。やはり打ち慣れていますし、小学校の頃から打ち込み続けてきた「カチャカチャ音がなるメカニカルキーこそがコンピュータだ!」っていう気持ちが大きいです。かといって青軸が奏でる音を一日中聞き続けるのは頭がおかしくなりそうになるので、なかなか難しいと言いますか、奥が深いです。今ではタクタイルが一番しっくり来ていて、茶軸を基本に使っています。

で、キーボードを自作する際には、いろいろとキー配列のレイアウトを試行錯誤したくなってくるわけです。つまり、何らかの板にキースイッチを配置して、実際に使えないですが、キーの配列の快適具合を低コストで確認していける手段が欲しくなってきます。

そこで、試してみました。紙ダンボールを。

ダンボールでキースイッチプレートを作ってみた

Cherry MX互換のキースイッチの寸法は、14mmです。ダンボールに14x14mmの四角い穴をカッターでまずは開けます。

はい、これでキースイッチを支えるプレートの出来上がりです。実際に、普段使っている茶軸のキースイッチを差し込んでみます。

適当に穴を開けた割には、しっかりとはめ込まれました。多少穴は小さく開けたほうが、キースイッチはしっかりと固定されるようです。

では、キーキャップをはめてみます。

良いですね!押してみます。

ちゃんと押せます!当たり前ですが。

押した感触ですが、普通のキーボードに装着されているキーを押したときと比べて、だいぶ「柔らかさ」を感じました。底打ちしても適度なクッションがあります。はい、紙ダンボールのクッション性が影響しているわけですね。

これで意外と行けるとわかったので、隣にもう一つ穴を開けてみます。Cherry MX互換のキースイッチの配置の間隔は19.05mmが一般的っぽいので、その間隔で穴を作ってみます。

穴を作ってみました。さっそくキースイッチをはめ込んでみます。

今度は青軸と黄軸のキースイッチをはめてみました。適当に穴を空けたので、ちょっと曲がってしまってますが、気にしないことにしましょう。

キーキャップを取り付けてみます。

おおお!それっぽい!キーボードっぽいです。当たり前ですが。

早速指を添えてみましょう。

添えるだけでは物足りず、押し込んでしまいました。青軸のクリック感と、黄軸の適度な重さを、それぞれ感じることができました。至福のときです。

指を添えた時に、気がついたことがあります。まず、何も考えずに指の力を抜いて添えた時の写真が以下です。

中指がキーから飛び出てしまっています。今回キーは横並びにしたので、もちろん指の長さが違うために、力を抜いた状態では指がきれいに各キーの上には来ないわけです。

両方の指ともキーの上に置くためには、中指をたたまないといけません。

これはちょっと個人的には嫌な感じです。いちいちキーの上に指を置くために指をそれぞれたたまないといけない。これはやりたくありません。この時点で、僕は格子状にきれいに配置されたキーボードは向いていないかなぁ、と思いました。

ちなみに、キースイッチの裏側は、こんな感じです。

ダンボールから出っ張ってしまっています。このまま机の上に置いて、上からキーを押してしまうと、ピンが曲がってしまうことでしょう。それを避けるためには、手でダンボールを持つか、橋のような感じにしてうまく浮かすか、工夫しないといけません。大事なキースイッチなので、気をつけましょう。

まとめ

今回はダンボールとキースイッチで、キーボードのモックアップの作成を行ってみました。捨てる予定のダンボールを使っているので、非常に低コストです。ただ、その分、ダンボールは固くはないので安定してしませんし、穴を空けるのも正確にとは行きません。ただし、キー配置をいろいろ試行錯誤する段階においては、十分に低コストで検証可能だな、と思いました。

近い将来に、自分が設計したキーボードを形にすべく、このノウハウを活かせる日が早く来るように、日々勉強を進めていきたいと心を新たにした、という話でした。

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